Literatur

Der Trierer Gregoriusvers – トリールのグレゴリウス詩


Trier, Stadtbibl., Hs. 40/1018 8°. Bl. 36v-37v

875-900年に成立したとされるラインフランク方言(あるいはモーゼルフランク方言?)で記された短い脚韻詩です。高橋(2003, S.357f.)は内容を「教皇グレゴーリウス1世の言葉の脚韻訳」としています。

底本:Naumann(1967, S.159)。

Ni sal nieman
then diubal vorhatan,
wanda her ne mach manne scada1santa:(st./sw.F.) Schande, Schmach; Schändung. (Splett:1993, S.832) sin,
iz nihengi2ni + hengi: hengiはhengenのKonj.Prät., 条件文 imo use druhttin.

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FRÆNKISCHES GEBET – フランク語の祈り

レーゲンスブルクでラインフランク方言によっておそらく789-821年の間に記された祈祷文の一つです。Ahd.の文の下にラテン語の文が合せて記されています。一部分でバイエルン方言(galaupun等)も用いられています。

底本:Braune(1962, S.37)

Truhtin gôd, thu mir hilp indi forgip mir gauuitzi indi gôdan galaupun, thina minan indi rehtan uuilleon, heili indi gasunti indi thina guodun huldi.

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Inschrift aus Köln / Kölner Inschrift

1571年のケルンの都市地図に載っている碑文。この碑文が刻まれた石は残っていませんが、ケルンの聖堂付属学校の入り口の石に彫り込まれたと考えれられています(高橋:2003, S.351)。

底本:Braune(1962, S.8)

Hir maht thu lernan
ここで汝は学ぶ事ができる、
Guld bewervan1biwerban: erwerben, vollbringen, gelangen, tun
金を得る事、
Welog2Nhd. Reichtum inde wisduom
富と知識を,
Sigilob inde ruom.
勝利の誉れと栄誉を。
(lob inde ruomを補わないのであれば3Sigilob: Nhd. Siegeslob
Sigu: Nhd. Sieg
)
勝利を。

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Der Priestereid – 司祭の誓い

底本:Braune(1962, S.57)

De sacramentis episcopis qui ordinandi sunt ab eis.
Daz ih dir hold1Nhd: treu pin . N. demo piscophe . so mi | no chrephti . enti mino chunsti sint . si mi | nan vuillun . fruma frûmenti enti scadun | vuententi . kahorich2Nhd: gehorsam, folgsam. . enti kahengig3nachgiebig, fügssam . enti | statig . in sinemo piscophtuome4Nhd: Diözese . so ih mit rehto aphter canone scal.

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Die Straßburger Eide – ストラスブールの誓い

概要

ストラスブールの誓い(フランス語: les serments de Strasbourg、ドイツ語: die Straßburger Eide)は、842年に西フランク王国国王シャルル2世“禿頭王”と東フランク王国国王ルートヴィヒ2世“ドイツ人王”によって結ばれた同盟である。
シャルルとルートヴィヒが協力して長兄ロタール1世に対抗することを誓約した。
フランク族の歴史家ニタール(Nithard)が残した『ルイ敬虔王の息子たちの歴史』(”Histoire des fils de Louis le Pieux” )によると、両王はラテン語でも自国の言語でもなく、お互いに相手国の言語を用いて兵の前で宣言し、両国の兵はそれぞれ自国の言語で誓いを行った。これは、この頃までにカロリング朝フランク王国が東西に分裂した証拠と考えられてきた。
本文は古高ドイツ語で記されたものと、古フランス語の祖となるロマンス語で記されたものがある。前文はそれらの2言語のほか、ラテン語でも残っている。ロマンス語で記されたものは、ラテン語とは明確に異なるそれの最古の文書であり、最古のフランス語の文書と言われることもある。
ストラスブールの誓い – Wikipedia


Nithardus, De dissensionibus filiorum Hludovici Pii libri quatuor (1-18r). Flodoardus Remensis,Annales (19v-46v). Nithardus (0800?-0844). Auteur du texte

日本語訳

神の寵愛と、キリストの民並びに我ら両者の救済において、この日より先、神が我に叡智と力を与える限り、人が兄弟を当然のように守るが如く、我は我の兄弟を守るものである。
兄弟が我に同じように、また我がロータルと兄弟を害するような関係を持たぬ限りにおいて。

もしカールがルートヴィヒと結んだ誓いを守り、そして我が主、ルートヴィヒがそれを破る場合には、我も、我がその反故を思いとどまらせられる者らは皆、カールと敵対し、そしてルートヴィヒを助けることはない。

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Hildebrandslied – ヒルデブラントの歌

Hildebrandslied(ヒルデブラントの歌)は8世紀頃に当時のドイツ語で、現在の上部イタリアにおいて成立したと推測されている口伝の伝統的頭韻英雄詩です。とはいえ実際のところ、詩自体がどこで、そしていつ成立したかは判明していません。現存している写本は、フルダ修道院で(恐らく)9世紀前半に東フランク方言に翻訳され二人の書き手により書かれた写本ですが、一部は不慣れであったでろう古ザクセン語が用いられています。なぜ中途半端に古ザクセン語を用いたのか定かではありません。古ザクセン語への翻訳はこの書き手らが行なったのではなく、書き写した写本原本ですでに古ザクセン語が混じっており、それをそのまま書き写したという説があります。
作品内容は完全に伝承はされておらず、文中の一部や、肝心の結末が抜け落ちています。その後の関連がありそうな作品から、ヒルデブラントがハドゥブラントを最終的には殺してしまう結末であったであろうと考えられています。


2° Ms. theol. 54. Bl. 1r und 76v: Universitätsbibliothek Kassel.

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Lorscher Bienensegen – ロルシュの蜜蜂の呪文

 Lorscher Bienensegen(ロルシュの蜜蜂の呪文)は9世紀に作成されてたとされる写本、Vatikan, Biblioteca Apostolica Vaticana, Pal. lat. 220の58rに10世紀にラインフランク方言で逆さに記された呪文と推定されています。養蜂の際に飛んで行った蜜蜂を呼び戻す内容の呪文です。(多分)

底本:Braune(1962, S.89)

Kirst, imbi1imbi: st.M. Bienenschwarm ist hucze!      nu fluic du, uihu minaz, hera
fridu frono in godes munt2munt: st.F. Hand, Schutz      heim zi comonne3ze comonne: ze + 動名詞 gisunt.
sizi, sizi, bina:      inbot dir sancte maria.
hurolob ni habe du:      zi holce ni fluc du,
5.noh du mir nindrinnes4否定接辞:n + intrinnen.
intrinnen: st.V. entfliehen, entrinnen.
,      noh du mir nintuuinnest5否定接辞:n + intwinnan.
intwinnan: st.V. entweichen.
.
sizi uilu stillo,      vuirki godes uuillon.


Vatikan, Biblioteca Apostolica Vaticana, Pal. lat. 220 Homiletische Sammelhandschrift, 58r.

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Augsburger Gebet – アウクスブルクの祈り

ラテン語で書かれた祈りの文の下に、ラインフランク方言で脚韻を用いて翻訳、記述されています。

底本: Braune(1962, S.131)
Got, thir eigenhaf ist,      thaz io genathih bist,
Intfaa gebet unsar,      thes bethurfun uuir sar,
thaz uns thio ketinun      bindent thero sundun,
thinero mildo      genad intbinde haldo.


München, Bayerische Staatsbibliothek — Clm 3851:1a

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